ランチェスター戦略とは
ランチェスター戦略は、中小企業向けの最も実践的で革新的な経営戦略です。
この戦略は、これまでに多くの専門家が書籍や講演を通じて紹介しており、経営戦略の研究に熱心な方々には広く知られています。ランチェスター戦略とは、本来軍事の競争理論であるランチェスター法則を経営に応用したものであり、企業が競争環境の中で効果的に勝利するための道筋を示します。
1914年
第1次世界大戦 イギリスで誕生した
ランチェスターとはイギリスのフレデリック・ランチェスター先生(英国生まれ、1866~1946)は、28歳から12年間自動車会社を経営していました。
1914年第一次世界大戦が勃発したことに刺激を受け、飛行機の将来性や地上の先頭における力関係はどのようにして決まるかなどを考察し、ランチェスター法則を考えつきました。
「質×量」で表わされる、戦争における戦闘法則のことです。
第一法則と第二法則があります。
1939年
第2次世界大戦 アメリカは軍事に応用
第二次世界大戦がはじまる前、アメリカの国防省は日本とドイツとの戦いは避けられないと考えました。そこで数学者や物理学者、さらに生物学者などその道の達人を何人も集めチームごとに研究をさせました。
これがプロジェクトチームの作り方とオペレーションズ・リサーチ(実際的問題解決用、O・R)という新しい学問を生むきっかけになったのです。
あるチームのメンバーの一人であった「バーナード・コープマン」は、ランチェスター法則に着眼するとともに、確率の法則やゲームの理論など組み合わせ、「コープマンの戦略モデル式」を考え出しました。
国防予算の振り分け、3分の2を戦略に、3分の1を戦術にまわすと最も効果的に勝てるというものでした。戦争が終わって数年後に、アメリカ政府は、日本の産業を早く復興させるため、技術者や学者を何人も派遣しました。
その中の一人に、品質管理で知られる「デミング博士」がいました。その時に「オペレーションズ・リサーチを研究すると経営の役に立つ」と言ってこの本を日本に送ってくれました。翻訳され1955年9月に出版されました。
1955年
第2次世界大戦後 日本は経営に活用
ランチェスター法則を「経営に応用」することを考えた人が「同時多発的に」何人も現れ、第一次ランチェスター戦略ブームが起きました。
ランチェスター法則の研究者が続々と誕生し、企業間競争、競争条件が有利な会社と、競争条件が不利な会社とでは経営のやり方は変えるべきだと研究が進みます。
そしてマーケティングの実践理論として開発されました。
1969年、日経新聞に田岡先生と斧田大公望先生と共同で導き出した「市場占有率の3大数値」(73.9%、41.7%、26.1%)を説明するとともに、市場占有率の重要性について説明しています。
この3大数値は日本独自のオリジナル理論です。
1972年、ビジネス社から田岡信夫先生はランチェスター法則を元に、強者の戦略と弱者の戦略について出版され、第二次ランチェスター戦略のブームが起きました。
1983年
竹田陽一先生 ランチェスター経営株式会社設立
竹田陽一先生は、1973年(昭和48年)35歳の時、福岡市でマーケティングに関するセミナーを受講。
講師が田岡信夫先生。経営のやり方に、強者の戦略と弱者の戦略の2種類があることを初めて知った。当時、企業調査会社に勤めていた。経営戦略を研究するには申し分ない立場にいた。
ランチェスター法則と出会ってから、ちょうど10年目の年1983年(昭和58年)に独立し、ランチェスター経営株式会社創業。
ランチェスター経営株式会社
竹田陽一先生
『後発者が生き残るには、「差別化」が必要。原点にたちかえるため、1985年(昭和60年)ランチェスター先生の墓参りにイギリスに行く。ランチスター法則の原書を入手! 翻訳作業に取り組むとともに、ランチェスター法則と、経営の基本原則を最初から研究し直すことにした。
1986年(昭和61年)2回目の訪英時、ようやく先生のお墓に花を捧げることができた。帰国後は引き続き経営の基本となる部分や、ランチェスター法則の検証を翻訳したものを何度も読み直して、研究を続けた。
その結果、独立当初から、なんとなく不安に思っていた原因がわかった。
その原因とは、「戦略」と「戦術」、それに戦略を戦術に橋渡しをする役目を持つ「戦略展開」の3つの区別がつかず、混同していたから。
そして、経営の構成要因とそれを実行する手順、「竹田ビジネスモデル」を確立したのである。』
教材の開発を手掛けられ、15年の歳月と1億4千万円を投じて従業員100人以下の社長を対象に、300巻のCDとDVD、「ランチェスター・サクセス・プログラム」を完成されました。
社長が学習すべきテーマ
①経営の全体像と経営の構成要因。
②純利益性の原則について。
③戦略と戦術の違いについて。
④強者の戦略と弱者の戦略の違いについて。
⑤商品戦略。
⑥地域戦略。
⑦客層戦略。
⑧営業戦略。
⑨販売戦術。
⑩顧客維持。
⑪組織戦略。
⑫従業員教育
⑬資金戦略と経営戦略。
⑭簿記会計。
⑮時間戦略。
⑯リーダーシップの戦略
2012年
山内 修 経営者の学校創設
ランチェスター経営株式会社の代理店登録。
竹田陽一先生の「経営活動をした結果を記録する簿記学校は全国に多くあるのに、従業員30人以下の社長を中心に、経営戦略を教えている所がない。」という言葉を受け、「経営者の学校」を2012年(平成24年)9月に創設。
2013年竹田先生とイギリスにも同行。
中小企業及び小規模企業の事業主及び後継者、創業予定者向けにランチェスター社長塾の講座・セミナーを開講。
「経営の本質」を体系的に学んで、根本的に収益の改善を図るサポートを行う。
山内経営株式会社
山内 修
ランチェスター経営の代理店で売上1位になった時、竹田先生からいただいたランチェスター法則の「原書」。